4月19日にDVD-BOX『Pink Lady Chronicle TBS Special Edition』をリリースするピンク・レディーの軌跡を辿る第二夜。同BOXは『8時だョ!全員集合』、『ザ・ベストテン』、『日本レコード大賞』など、TBSに残る膨大な映像から選りすぐられた歌唱シーンを約8時間半、6枚のDVDに収録した大型企画ですが、後篇ではDisc4からDisc6に収められた映像のなかから、ライブや番組における臨場感溢れる音源をお届けしました。ゲストは前篇に続いて「ケイちゃん」こと増田惠子さんと、制作を手がけた映像プロデューサーの畭尾裕俊さん。お二人から収録映像に関する貴重なエピソードをたっぷりと伺いました。
なおInformationコーナーでは“浪曲界のプリンセス”として注目を浴びている澤 雪絵さんのデビュー曲をご紹介いたしました。
ピンク・レディー『Pink Lady Chronicle TBS Special Edition』
澤 雪絵「風の演歌節」
仕様:5曲入りCD(うち2曲はオリジナルカラオケ)
発売日:2023年2月22日
作詞:阿久 悠 作曲・編曲:都倉俊一
オリコンで史上4作目となる初登場1位を獲得した7thシングル。前年にホームランの世界記録を樹立した王貞治選手(当時)を思わせる詞と、最先端のシンセドラムを導入したリズミカルなサウンドでミリオンヒットとなり、日本歌謡大賞を授与されました。今回は10日間のギリシャロケで撮影された特番『特報 エーゲ海で大冒険!!』(78年6月4日放送)の冒頭で披露された、2人のコメント付き歌唱音源をお届けしました。
BGM.「Del Sole」増田惠子(2022)
作詞:森 由里子 作曲:津田ケイ 編曲:岡崎雄二郎
昨年7月にリリースされた40周年記念アルバム『そして、ここから・・・』収録曲。ピンク・レディーのサウンドにも通じるエレクトロ・スウィング調のナンバーで、還暦を超えてなおシンガーとしてカッコよく歩み続けるケイさんにぴったりな曲に仕上がっています。
BGM.「I ONLY WANT TO BE WITH YOU(二人だけのデート)」ピンク・レディー(1977)
作詞・作曲:Mike Hawker、Ivor Raymonde 演奏:高橋達也と東京ユニオン
原曲は英国の歌手、ダスティ・スプリングフィールドのソロデビュー曲で、ベイ・シティ・ローラーズのカバーヒットでも知られるロックンロール。ピンク・レディーは1stアルバム『ペッパー警部』(77年1月)でカバーし、初期のコンサートでも披露していました。今回は大人向けの本格的な音楽番組で、実力派しか出られないと言われていた『サウンド・イン“S”』(77年3月20日放送回)の歌唱音源をお届けしました。
02.「ピンク・タイフーン(In The Navy)」ピンク・レディー(1979)
日本語詞:岡田冨美子 作曲:Jacques Morali、Henri Belolo、Victor Willis 演奏:高橋達也と東京ユニオン
全米3位、全英2位をマークしたヴィレッジ・ピープルのディスコチューンの日本語カバー。12作目のシングルとしてリリースされ、オリコン6位のヒットを記録しました。79年5月20日放送の『サウンド・イン“S”』では男女8名のダンサーのハンドクラップで始まるロングバージョンを披露。今回はその歌唱音源をお届けしました。
03.「YOU KEEP ME HANGIN’ ON」ピンク・レディー(1980)
作詞・作曲:Holland-Dozier-Holland 演奏:高橋達也と東京ユニオン
スプリームスが66年に発表した全米ナンバーワンヒットのカバー。79年に「Kiss In The Dark」で海外進出を果たしたピンク・レディーの米国における第3弾シングルに予定されていた楽曲です。諸事情でリリースには至りませんでしたが、洋楽を好んでセレクトする『サウンド・イン“S”』では80年7月27日放送回で歌唱。今回はその貴重音源をお届けしました。
BGM.「乾杯お嬢さん」ピンク・レディー(1977)
作詞:阿久 悠 作曲:都倉俊一 編曲:前田憲男 演奏:稲垣次郎とソウル・メディア
デビュー曲「ペッパー警部」のB面に収録された本作はA面同様、ミイとケイのハーモニーが生きるダンサブルなナンバー。今回は77年7月26日に東京の田園コロシアムで開催された「サマー・ファイア’77」における歌唱音源をセレクトしました。
BGM.「星から来た二人」ピンク・レディー(1978)
作詞:阿久 悠 作曲:都倉俊一 編曲:前田憲男 演奏:稲垣次郎とソウル・メディア
2人が「静岡でプロ歌手を夢見ていた私たちのことを歌っているみたい」と語る本作は78年11月に発売されたスタジオアルバム『星から来た二人』のタイトルチューン。今回は日本武道館で78年12月25日から3日連続で開催された「バイ・バイ・カーニバル’78」から12月27日のライブ音源をお届しました。
07.「スーパーモンキー孫悟空」~「百発百中」ピンク・レディー(1978)
作詞:阿久 悠 作曲:都倉俊一 編曲:前田憲男 演奏:稲垣次郎とソウル・メディア
最大で週5本のテレビ番組でレギュラーを務めていたピンク・レディーは、そのほとんどで番組テーマ曲も歌っていました。今回は78年12月27日の「バイ・バイ・カーニバル’78」(日本武道館)から、『飛べ!孫悟空』(TBS系/77年10月~79年3月)の主題歌「スーパーモンキー孫悟空」と、『NTVザ・ヒット!ピンク百発百中』(日本テレビ系/78年10月~79年9月)の主題歌「百発百中」のライブ音源をお届けしました。
Info.「風の演歌節」澤 雪絵(2023)
作詞・作曲:漁場直太 編曲:CommandS
浪曲界のプリンセス、澤 雪絵さんのデビュー曲。ソウルミュージックとJ-POPと浪曲のクロスオーバー歌謡ともいうべき楽曲で、勢いのあるサウンドと張りのあるボーカルは松村和子「帰ってこいよ」や木村友衛「浪花節だよ人生は」を彷彿とさせます。3年に及ぶコロナ禍で沈滞した空気を吹き飛ばしてくれるような爽快感溢れるナンバーです。